わたしたちは、2020年10月30日(金)JR東海に対し、
静岡県内区間(10.7キロメートル)の工事差し止めを求め、静岡地裁に提訴しました。
なぜ、訴訟に踏み切ったのか。
新型コロナウイルスの感染が拡大し、東海道新幹線の乗車率は一時10%まで落ち込みました。
リモート会議や在宅ワークが一気に普及し、いまや常識と言っても過言ではありません。
日本全体の人口減少もあり、将来的に鉄道での高速移動の需要が増大することは考えられません。
JR東海の「リニアが拓く東京-名古屋-大阪の人口6500万巨大都市経済圏」の構想は幻想となるでしょう。
また、このリニア新幹線の工事により、南アルプスに巨大なトンネルを掘ることになり、なにも対策をとらない場合、
大井川の水量が毎秒2トン減少することが判明しJR東海も認めています。
実際にリニアの実験線がある山梨県では、井戸が枯れるなどの「水枯れ」が発生しています。
「静岡県がリニア中央新幹線の建設を邪魔している」という人もいますが、大井川の水の減少は、中下流域の62万人の
くらしと、生業に直結する問題なのです。
そして、この工事により静岡県民の貴重な財産である、南アルプスの自然と生態系に、取り返しがつかない影響が出る
ことは避けられません。
リニア中央新幹線建設工事は、静岡県民にとって「百害あって一利なし」なのです。
大井川“いのちの水”と南アルプスの自然を守ろう
~南アルプスリニアトンネル工事の中止を求める請願署名~
今リニア新幹線工事で大井川の水量が毎秒2トン減少することが、環境アセスによって判明しました。大井川は今ですら、年100日以上の取水制限を実施する年もあります。大井川の水の減少は流域62万人の生活と農業、工業、漁業に直結する重大問題です。
JR東海はリニア工事により南アルプスの地下水位が300m以上、下がるとしており、沢涸れが生じヤマトイワナなどの希少な動植物を含む広範な生態系に悪影響が出ます。植物が枯れれば保水力も無くなり、ただでさえ崩落しやすい南アルプスはさらに荒れてしまいます。
トンネル掘削で出た東京ドーム3杯分の残土は、大井川上流の燕沢(つばくろざわ)に65mの高さまで積み上げられます。土砂崩れや土石流の危険が増します。
南アルプスは、日本に7か所しかないユネスコのエコパークですが、自然環境が保全されていないと判断されれば、認定取り消しの恐れがあります。
2021年6月知事選挙において圧勝した川勝知事は今後の方向として、水や環境など一定の条件において「ルートの変更または工事の中止」を明言しました。
新型コロナウイルスの感染が拡大し、東海道新幹線の乗車率は、一時10%までおちこみました。今回のコロナ禍で、リモート会議や在宅ワークが一気に普及しています。日本全体の人口減少もあり、今後、鉄道での高速移動の需要が増大することは考えられません。国やJR東海の「リニアが拓く東京-名古屋-大阪の人口6500万巨大都市経済圏」構想は、幻想となるでしょう。
3兆円の国家予算を投入した今、国会の関与なしに進められてきた事業の是非を、根本から審議し直すよう要請します。
請願項目
1.大井川流域8市2町の命の水を守って下さい。
2.南アルプスの自然と生態系を守って下さい。
3.リニアの環境影響評価とリニア建設工事の是非を国会において根本から審議し直し、南アルプスリニアトンネル工事を中止して下さい。